ワールドカップを前に盛り上がる日本サッカー界だが、果たして2002年の後はどうなるのだろうか。それを占うのが現在の若い世代だ。ところが、今の日本のユースサッカーのレベルは、世界から明らかに遅れを取っている。その証拠に、昨年のU-20、U-17は共にワールドユースと世界選手権で一次リーグ敗退。この年代が、2006年ドイツワールドカップを担う重要な世代。今、世界と互角に戦えないとすれば大きな問題だ。
現在のユースレベルは、クラブ勢が台頭してきたとはいえ、まだまだ高校サッカーが主体。その高校サッカーの大きな問題は、ほとんどの大会がトーナメント方式ということだ。つまり、負けると終わり。いくら優秀な素材でも、弱いチームにいれば、どうしても実戦経験が少なくなってしまう。真剣勝負の試合では、練習では絶対に得られない経験がある。静岡の高校サッカーは、全国ではこのところ良い成績はとれていないが、明らかに全体としてはレベルが高い。その一つの要因としては、各大会でできるだけリーグ戦形式を多様していることがある。これがレベルの底上げにつながっている。
私の記憶が正しければ、スペインなどではユース年代の選手は年齢毎に細かくチーム分けされていて各年代毎のリーグ戦があるようだ。これもできるだけ、各年代で試合経験をつませようという狙いからだ。日本の典型的な高校サッカー強豪チームなどには、50人以上部員がいるところも多い。こうしたチームでは、レギュラー、サブクラスにはずれた選手には試合を経験するチャンスが与えられているのだろうか。1年生の時には、球拾いばかり、というクラブもあるのではないだろうか。もっとも大事なこの年代をどぶに捨てるようなものだ。
高校の現場などでは、こうしたことへの危機感を持つ指導者も多いらしい。そういう中で、興味深い新聞報道があった。Jクラブを含めた高校世代対象の「U-18関東リーグ(仮称)」が3月末からスタートする、という記事だ。山梨を含めた1都7県から16校、クラブ4チームが選出され、全20チームで8月まで開催されるという。日本サッカー協会公認で、今後全国他地域にも同様のリーグを創設し、将来的には各地区王者によるチャンピオンズリーグ構想もあるとのこと。出来るだけ、早く高校、クラブの枠をはずしたこうしたリーグが全国で展開されることを期待したい。