football diary index
back number

Dec 30, 2001 サッカーは進歩しているのか? (3)
    世界のサッカーは進歩しているのかという話題を取り上げているが、昨晩たまたまスカパーで観た"World Cup History"という番組はとても興味深かった。どうも、シリーズもので昨晩みたのは1958-1978年あたりのワールドカップで活躍したプレーヤーを取り上げていた。

    やはり、偉大な選手は時代を超えて偉大だということを実感。印象的だった選手が何人かいた。まずは、ボビー・チャールトン。イングランドの闘将だ。これまで、あまりすごいというイメージは持っていなかったが、ロングシュートがすごい。まさに、キャノンシュートだ。現代の感覚で見ても、十分にすごい。

    ポルトガルのエウゼビオも、すごかった。あの馬力溢れるドリブルとシュート力は、現代でもトップレベル。

    当たり前だが、オランダのクライフのきゅっと飛び出すスピードもすごい。ただの一本調子で速い選手とは大違い。クレバーなスピードの使い方だ。

    チームで言えば、1970年のブラジルはやはり素晴らしかった。最強のブラジルは、1970年か1982年のブラジルだろう。1982年のブラジルは、中盤は良かったが、点取り屋に難があった。ということで、やはり1970年のブラジルが史上最強か。

    番外というところでは、1966年?の北朝鮮。あの時代にワールドカップ本大会に出場しただけでなく、イタリアを破ったというのは本当にすごい。北朝鮮の選手は、スピードと粘りでは欧州の選手にひけを取っていなかった。今の韓国なんかより強いかもしれない。

    そして忘れてはならないのが、当時のボールは今と比べて全然重くて飛ばなかったと言う事実。スパイクだって今の方が全然軽い。それでも、今と同じくらいのシュートのスピード。ボールも曲げたりしている。用具は確実に進歩しているのだから、それを差し引いて考えるとやはりすごい。

    こうして書いていると、懐古趣味みたいだが、実際にプレーを見ると今より面白い試合が多いのは事実。こういう映像はぜひ、試合単位でDVDで発売して欲しいものだ。もっとじっくり見てみたい。

    ということで、今年の日記は、今日でおしまい。年末年始は、高校サッカーで静学、天皇杯決勝ではエスパルスの試合を観戦する予定。来年は、いよいよ2002年。70年代のサッカーは良かったなんて言わせないような、素晴らしいサッカーが見られることを期待したい。

  • 今年もこんな日記を読んでくれた人に感謝します。2002年が皆さんのサッカーライフが素晴らしいものになりますように。

Dec 28, 2001 サッカーは進歩しているのか? (2)
    ブラジルのサッカーがつまらなくなったきっかけが74年のオランダ戦という話は、実際にその試合を観ると妙に納得出来る。あの試合をきっかけに、欧州サッカーの組織力とフィジカルに対抗しようとなったのかもしれない。それほど、ショッキングな敗戦だったようだ。

    どういう変遷でブラジルが変わったかを観る為に?、同じ「サッカー世紀の名勝負」シリーズの中の86年メキシコ大会のフランスvsブラジルのDVDも購入。本当は、82年のフランスvsドイツの方が面白そうだと思ったが、敢えてブラジルにこだわってみた。

    86年のブラジルは、ジーコ、ソクラテス、ファルカン、セーレーゾの黄金のカルテットである意味で絶頂を極めた82年の遺産のようなチーム。ジーコは、途中出場だし、ソクラテス、ファルカンも今一つぱっとしない。74年との大きな違いは、選手のボールタッチが、足の吸い付くような柔らかさがなくなっていることだ。本当に微妙だが、ちょっとタッチが固いと言うか、ボールが足につかない感じがする。この試合のフランスも82年の残党であるが、タッチという面ではそれほど違いは観られない。試合自体も期待はしていたのだが、後半は盛り上がったが、メキシコの暑さのせいもあって74年の方が面白かった。

    ブラジルは、74年のオランダ戦の敗戦を機会に、欧州スタイルに目覚め、次第に独特なテイストを失ってしまった。それに拍車をかけたのが、選手の欧州トップリーグへの移籍。これで、ますます欧州サッカーとのブレンドが進んで特徴がなくなってしまったのだろう。最近のブラジル選手は、どの選手も欧州の選手に比べてテクニック的にすごいと思わなくなってしまった。それがそのまま代表の地盤沈下につながっている。

    やはり、74年以前はほとんどのプレーヤーがブラジルでプレーしていた。ブラジルで純粋培養しないと、あの味は出てこない。今は、熟成する前に青田刈りでみんな欧州に出てしまう。残っている選手は、タレントが落ちるから、どうしても国内リーグのレベルも落ちてしまうという。そうなると良い選手も育たなくなる、という悪循環だ。もう一度、本当のブラジルサッカーを見せてくれるプレーヤーは出現しないのだろうか?

Dec 25, 2001 サッカーは進歩しているのか? (1)
    以前から、現代のサッカーは昔と比べて進歩しているのだろうかということに興味があった。そんな謎を解くカギになるDVDを発見した。文芸春秋からリリースされているNumber Videoシリーズの中の「サッカー世紀の名勝負」というシリーズの中の74年のワールドカップの2次リーグのオランダvsブラジル戦だ。

    82年以降のワールドカップは、けっこうビデオ録画していたのだが、さすがに74年のビデオはない。たまにテレビ等で大会ダイジェストなどを見ることは出来るが、1試合丸々観られる機会は滅多にない。74年と言えば、オランダがクライフを中心にした"トータル・サッカー”で一世を風靡した大会。その中でも、オランダvsブラジル戦は新しいサッカーの台頭を象徴するゲームとして有名だ。

    この試合はトータルサッカーのオランダがブラジルを完膚無く打ちのめしたという印象がこれまで強かった。しかし意外にも、実際に見ると意外にもブラジルが素晴らしいのに驚く。今のブラジルが失ってしまったテクニック溢れるサッカーが見られる。中盤のリベリーノなどはもちろん素晴らしいのだが、センターDFのルイス・ペレイラやゼ・マリアの二人は特に素晴らしい。ほとんどといってクリアとか無意味なロングボールの放り込みなどない。守備も汚いタックルはなく、あくまで鋭い読みからの守備。今のブラジル代表のセンターDFと比べて明らかにこの時代の方が技術は上だ。

    全体的にブラジル選手のボールタッチは今に比べて全然柔らかい。トラップひとつひとつ、ドリブル、パス、すべてに現代のブラジルが失ってしまったブラジルらしさがある。これぞブラジルという感じだ。とても、30年近く昔のサッカーとは思えない。しかし、ブラジルが往年のブラジルらしさを失ってしまうきっかけとなったのもこの試合というのがなんとも皮肉だ。(続く)

ご意見、ご感想は、こちらまで

back number

back number
news & column
bbs
link

diary