Jリーグのジュビロ磐田(荒田忠典社長)が現在開催中のアジアクラブ選手権で、国際試合にだけ選手の胸に付けることができる「YAMAHA」のロゴが入ったユニフォームで初優勝を目指している。ジュビロの親会社のヤマハ発動機(本社磐田市・長谷川武彦社長)にとっては「YAMAHA」のロゴで海外にヤマハブランドを一層定着できる期待も大きい。十一日に磐田市のジュビロスタジアムで行われるミャンマー戦でも、ジュビロは胸に「YAMAHA」のロゴ付きユニフォームで挑む。
ジュビロの選手の胸のロゴは、1994年のJリーグ昇格以降、国内リーグでは、ジュビロの出資会社「ネスレ日本」(本社東京)の「Nestle」を使用。国際試合や海外での遠征試合では「YAMAHA」と決まっていた。Jリーグでのジュビロの活躍は華々しかったが、これまで「YAMAHA」のロゴはあまり日の目を見ることが無く、「ジュビロとヤマハは関係ないと受け止められることもあるほど」(ヤマハ発動機)という。
今回、ジュビロのアジアクラブ選手権出場で同ロゴの使用価値は一気に上がった。ヤマハ発動機の長谷川至常務取締役は「アジアはヤマハ発動機にとっては最重要市場。海外でヤマハブランドをPRしたい」と意欲をのぞかせている。
アジアクラブ選手権での「YAMAHA」ブランドの効果は大きかった。ジュビロが九月に同選手権一回戦で香港に遠征した時、スタジアムのサポーターは「ジュビロ」の愛称よりもバイクでなじみの深い「YAMAHA」の名前を連呼。現地のヤマハ発動機のディーラーも集合した。11日午後7時から、磐田市のジュビロスタジアムで行われるミャンマー戦に勝てば、準々決勝進出の切符を手中に収める。
また、クラブ世界一を決める大会は毎年、東京で開催されるトヨタカップ(欧州と南米のクラブ対決)だが、国際サッカー連盟(FIFA)は2000年には、アジア、アフリカ、北米の三大陸を加えた五大陸選手権(仮称)を開催する意向を固めている。ジュビロがアジアクラブ選手権を勝ち抜けば「YAMAHA」の胸マークをつけたジュビロの選手が世界のサッカーファン注目のひのき舞台で暴れ回ることになる。
「YAMAHA」のロゴで商品が売れれば、ジュビロは補強を重ねてさらに強くなる。荒田社長も「ヤマハ発動機の経営方針は世界に通用するものつくり。われわれも世界に通じるサッカーを目指す」と意欲的。ジュビロの世界一への野望は、ヤマハ発動機の世界戦略とリンクしている。(11月6日、中日新聞)