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1998

August
August 31, 98 Jリーグの理念って、地方のクラブをつぶすこと?

浜松FCのJ準会員断念

    私は、現在のJリーグのあり方が、地域に根ざしたスポーツ振興というJリーグの100年構想などと大きなギャップがあるように思えてならない。私は浜松に本拠を置く、本田技研サッカー部のサポーターである。ご存じのように、昨年本田技研サッカー部を母体とした浜松FCによりJリーグ準会員申請を行ったが、結局スタジアム等の問題が解決出来ずに断念という残念な結果になってしまった。このサイトのBBSにおいても、最近浜松にJリーグを目指すチームを作る可能性に関して再び議論が盛り上がっている。誰もが、まだまだ浜松にJリーグを目指すチームの誕生をあきらめてはいない。今回は、浜松FCのケースを元に、私が感じているJリーグの理念についての素朴な疑問についてコメントしたい。

地域クラブの芽を摘み取るJリーグ

    本田母体の浜松FCがJ準会員申請を断念したもっとも大きな理由は、本田の現在のホームである都田スタジアムの改築であった。当初、現在の施設をベースに25億円ほどで1万7千人収容(現在約4,000)に改装するプランをたてていた。しかし、実際には50億円かかることがわかって、その費用を回収する見込みがたたないということもあり、断念するに至った。当時の新聞報道だけを見ると、本田やチーム設立発起人会の見込みの甘さだけが浮き彫りになってしまう。私も実際に、25億円の見積もりが50億円に膨れるとは、いったいどういう見積もりをたてたのだろうと、そのずさんさを疑ったものだ。しかし、真相は違ったようだ。Jリーグ側は、都田スタジアムに屋根とオーロラビジョンの設置などを要求したらしい、結局それが当初の見積もりを大きく狂わせる結果となり、最終的には浜松にJリーグを目指すチームの設立の夢を葬り去ったのである。

    もちろん、他にもいろいろな問題はあったことは確かである。しかし、本田の準会員申請のケースでは、本田技研の本社も運営会社が設立されれば、当初数年の赤字補填、スタジアムの改修費用の負担、現本田技研サッカー部の新チームへの譲渡など、他のJを目指すチームも羨むような好条件が揃っていたのである。地域に根ざしたスポーツ振興を目指すJリーグが、せっかく地域に芽生えた新たなクラブの芽を自ら摘み取ってしまったのは否定出来ない。

何故許されない身の丈クラブ経営

    私に疑問なのは、何故身の丈のクラブ経営が許されないのかということだ。逆に、どこのクラブにも等しくクラブ経営、スタジアムなどのかなり高い基準を当てはめてしまったことが、過度な投資を招きその投資が回収出来ずに経営難に陥るクラブを作る原因となったのではないだろうか。それを、今になってJリーグ規約を改正して、より広範囲な地域名をクラブの名前に使えるようにするなどまったく理念に反する変更をするなど言語道断である。

    JからJ2に落ちるチームの中からは、経営難からチーム解散などの動きも出て来るかもしれない。特に、親会社の経営が厳しいところは、なおさら厳しい選択を迫られるであろう。これでは、結局親企業に依存するプロ野球の考え方とまったく変わらない。

    大都市のクラブと地方のクラブでは、その経営基盤も経営規模も異なるのである。たとえば、8000人程度しか観客動員が見込めないようなクラブに何故1万5000人以上のスタジアムが必要なのであろうか。

    海外から有名スター選手を招いて派手に宣伝するチーム、無名の若手をしっかり育ててトレード料で稼ぐチーム、小さなスタジアムしかないが身の丈にあったチーム経営をしながら、ビッグクラブに戦いを挑む田舎チーム。さまざまなクラブのあり方を認めても良いのではないか。そういう様々な選択肢があってこそはじめて地域に根ざしたJリーグの理念が根ついて行くのであると私は思う。この問題は、引き続き考えていきたい。

    皆さんは、どう思われますか

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