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1998

August
August 11, 98 ワールドカップを終えて雑感(その三)

私の好きな選手たち

    今回は、私が個人的に気になる選手の今回のワールドカップでのパフォーマンスについてコメントしてみたい。あくまで、私の偏向した趣味であることをあらかじめ了解して欲しい。

スーケル(クロアチア)

    なんといっても、彼のすごさはフィニッシュの正確さに尽きる。3位決定戦の決勝ゴールは見事。左サイドで相手DFの股間を抜いたシュートはスーケルの真骨頂だ。ボクシッチというパートナーなしで、チームを3位に導き得点王になったのは立派。結構、一人でなんとか出来る選手なので、Jリーグなどでも活躍出来るのではないだろうか。日本にぜひ来て欲しい選手だ。

バルデラマ(コロンビア)

    さすがに、もう36歳とピークをすぎて、かつての切れ味溢れるボールキープは影を潜めた。それでも、一次予選のチュニジア戦で見せた、左サイドからの得意のインサイドキックでのスルーパスは彼の本領発揮だ。あの頑なに、インサイドキックにこだわるプレーはもう見られなくなるのだろうか。

ストイコビッチ(ユーゴスラビア)

    やはり4年前のアメリカ大会でプレーを見たかった。それでも、きらりと光るプレーを見せた。スピード、運動量が衰えても、卓越した技術、センスがあればそれをカバー出来る良いお手本だ。

ハジ(ルーマニア)

    サイドに開いて、チャンスメークをするプレーはアメリカ大会の時同様威力を発揮した。本当に、フリーになるのがうまい選手だ。しかし、やはりピークは過ぎていた。

イリエ(ルーマニア)

    まだ、24歳のスペインリーグで活躍するこの選手は、ハジ以降の新世代の選手が確実に育っていることを示す選手だ。ルーマニアの選手らしい、柔らかい個人技とスピードを誇る。

マハダビキア(イラン)

    まだ、20歳のこの選手は、イランらしい強さとスピード、テクニックに優れた突破を見せる。本来、FWの選手だったが、サイドハーフというかDFとして使われた。アジアの選手の中でも、もっとも"使える"選手の一人だろう。イランは、ダエイ、アジジ、バゲリなどすでにブンデスリーガで活躍する選手がいる。マハダビキアもブンデスリーガへの移籍が噂されている。ヨーロッパへ渡ったのは、中田一人の日本。実力の差は、こうしたところにも如実にでる。そして、その差は4年後にはさらに広がるのだろうか。

リザラス(フランス)

    個人的には、左サイドバックとしては、世界でも指折りのプレーヤだと思う。柔らかい個人技が光る。強引ではないが、攻撃参加への意識はとても高い。フリーキックや強引な突破が目立つロベルト・カルロスよりバランスと総合力では上ではないだろうか。体格的にも日本選手がお手本にして欲しい選手だ。特に、融通の効かないプレーをする相馬選手は。

エルネンデス(メキシコ)

    噂には聞いていたが、点の取り方を知っている選手。特に、体格やスピードに恵まれている選手ではないが、技術に優れ自分の点を取る型を持っている。韓国戦での、2得点や決勝トーナメント1回戦でのドイツ戦でのテクニック溢れる得点は見事。4得点で、得点ランキング4位。日本のFWが手本にしたいFWの一人だ。サンチェスなきあとのメキシコのレベルの高さを示す選手だ。ただ、ドイツ戦で決定的なチャンスを決められなかったのが惜しい。もう少しプレーさせたかった選手の一人だ。

チラベルト(パラグアイ)

    GKというポジションながら、あれだけチームを引っ張れることを示した選手。あの決勝トーナメント1回戦フランス戦でのプレーは見事。GKというポジションが、いかに重要であるかがよくわかる。

ブライアン・ラウドルップ(デンマーク)

    北欧系なのに、柔らかなプレーを見せる。でも、柔らかさがラテンの柔らかさとは異なる。なんでああいう選手が北欧からたまに出てくるのだろう。オランダにはこうした選手は見あたらないのが不思議だ。準々決勝でのブラジル戦での活躍は見事だ。イングランドのオーエンもこのタイプに近いのでは。

忘れてはいけない!! 小野伸二

    こうした選手を見れば、私がどんな選手を好むか一目瞭然であろう。身体的能力で勝負するのではなく、卓越したテクニックとセンスで勝負する選手が好きなのである。闘将タイプの選手は、チラベルトくらいだ。ブラジル、アルゼンチン、オランダには、残念ながら魅力を感じる柔らかな選手は見あたらなかった。こうした選手が一人でもいるかいないかでチームの柔軟性は大きく変わる。もちろん見ていて楽しい。早く、日本でもJリーグの各チームに最低一人はこうしたセンスと技術のプレーヤーが欲しい。

    おっと忘れていた、日本には小野がいた。彼のプレーがジャマイカ戦のほんの10分間しか見られなかったのは本当に残念だ。世界に通用するセンスと技術を持っているのは、今の日本では彼くらいではないだろうか。

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