Masato's Football Diary/フットボール・ダイアリー
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March 8, 99 横浜FCの新JFL加盟の是非
    横浜FCの新JFLへの準会員としての加盟が、日本サッカー協会で承認された。今シーズンのJFLで4位以内に入れば、正会員として承認、4位以内に入れない場合には地域リーグ決勝大会で3位以内に入れば正会員として承認されるようだ。今シーズン4位以内に入って、来シーズンJ2加盟の条件を整えれば、最速で2001年にはJ2に昇格することができる。私は昨年の横浜フリューゲルスとマリノスの合併劇の後、フリューゲルスの存続運動に対して署名も、幾ばくかの寄付もした。そして、今回、市民チームとしての形がなんとか出来て、JFLに加盟したことは個人的に本当に良かったと思う。しかし、先日、知り合いの人と話をしていて、「横浜FCがJFLに加盟するのはおかしいとは思わないか?」という問いを受けた。それ以外にも、インターネット上では横浜FCのJFL加盟の是非を巡って様々な議論が行われているのを知った。そこで、今回は、横浜FCのJFL加盟の是非について考えてみたい。

 

横浜フリューゲルスと横浜FCは別のチーム

    横浜FCのJFLへの特例での加盟承認に異議を唱える人の意見に、"横浜FC"は"横浜フリューゲルス"とは別だ、という主張がある。横浜フリューゲルスはマリノスと合併という形を取って存在しており、クラブが消滅したわけではない。したがって、横浜FCはまったく新しい別のチームという捉え方だ。これは、一理ある。昨年の横浜フリューゲルスのマリノスへの合併反対の運動が、いつの間にか横浜FCという別の新チームの立ち上げの運動にすり替わってしまった感もある。旧フリューゲルス・サポーターの心情としては、合併の時点で、すでにフリューゲルスは消滅して、それに代わるチームが横浜FCであるという認識となるのであろう。ただ、実際には旧フリューゲルスのサポーターの中でも、"F・マリノス"のサポーターになった人もいるだろう。しかし、事実を冷静に見つめると、フリューゲルスは消滅した訳ではないとも言える。

 

横浜FC、JFL加盟の是非

    JFL加盟に異議をとらえる人も、そのほとんどは横浜FC自体に異議を唱えるわけではない。市民クラブとしての日本のスポーツ界への壮大な実験として評価するのは間違ってはいない。私は、個人的に大いに支持したい。問題となるのは、そのスタートだ。本来ならば、地域リーグからスタートすべきところを、特例でJFLからスタートするという点だ。こうした飛び級が認められてしまうと、こうした特例の恩恵を受けず一歩一歩ステップを踏んでいる他のクラブの立場はどうなるのだ、という見方が出てくる。本来の"ルールから言えば、これはルール違反であるかもしれない。

    しかし、そもそもJリーグやJFLのルール自体が、これまで朝令暮改の玉虫色であったことも事実である。今回の特例にしても、なるべく早い時期にJ2のチームを16まで増やしたいというJリーグ側の思惑が働いたことも予想できる。また、JFLには大学から実験的に参加している、国士舘大の存在もある。国士舘大は、特に地域リーグから昇格してきた訳ではない。しかし、特例?でJFLに参加している。

 

今後の市民クラブの命運を握る横浜FC

    ルールに合っているかは、疑問の残るところだが、特例が施された大きな理由としては横浜FCが市民が立ち上げたクラブである、ということは間違いない。従って、もし横浜FCの試みが失敗すれば、それに続く市民クラブの立ち上げに大きな影響を与えてしまうだろう。きわめて、責任重大で、失敗は許されない。

    気になるのは、横浜FCが促成栽培の組織であることである。ひ弱な促成栽培の、野菜みたいなものだ。やはり、クラブ組織は10年ー20年かけて、熟成させていくものだ。今回、促成栽培が実ったのも、外資系のマーケティング会社という強力な"肥料"の力抜きでは考えられない。組織も急造、選手も寄せ集めで、戦えるほどJFLだって甘くはない。今季JFLで4位以内に入れず、地域リーグ決勝大会で3位以内に入れないケースも十分考えられる。そうなった場合、再びチーム存続の危機に見回れる可能性も大きい。そうなると草の根の市民サポートも、大都市である横浜という地域では急速に冷めていくかもしれない。しかし、絶対そうなってもらっては後に続く者としては、困る。Jリーグもスタートして、少しずつ新生"横浜Fマリノス"も既成事実としてサポーターの間でも、認知されきている。そうなると、ますます横浜FCが、フリューゲルスの生まれ変わりであるという認識は薄れていくであろう。これからが、"市民クラブ"横浜FCの正念場だ。横浜FC、その責任は重い。