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1999

February
February 11, 99 実業団スポーツの終焉(その一)
日本のスポーツ文化を改革する壮大な挑戦?とも言える、横浜FCのJFLへの加盟が準会員という形で認められた。個人的には、"超法規的"措置で、横浜フリューゲルスとマリノスの合併を認めたのだから、"超法規的"措置で横浜FCのJ2加盟を認めても良いと思っている。また、横浜FCをJFLの"準会員"とするならば、横浜Fマリノスだって、J2へ降格させてJ準会員として再スタートさせるのがフェアではないだろうか。

前おきは、さておき今回は実業団スポーツの将来について書いてみたい。

Jリーグもクラブの仮面をかぶった実業団

    ここ数年、様々なスポーツにおいて、企業がスポーツ活動から撤退が相次いでいる。日本的経営の崩壊にともなって、これまで日本のスポーツ界を支えてきた"実業団"をベースとしたスポーツ組織も困難な状況に陥っている。サッカー界でも、実業団チームが撤退したりするのいは、今に始まったことではなく、その企業の業績悪化などでチームが消滅した例は、いくつもある。Jリーグ以前の日本リーグでも、いくつかの名門チームが廃部となっている。古くは、名古屋の名門チームだった名古屋相互銀行、急速なチーム強化で日本リーグにスピード加入した永大産業、日本リーグで数々の名選手を輩出していた日本鋼管。最近では、JFLの西濃運輸、コスモ石油などの廃部も記憶に新しいところだ。

    それでは、現在のJのクラブが実業団チームとどれだけ違うかというと甚だ疑問である。Jの理念である地域との密着や親会社を表に出さない方針などは、まだまだ本当の意味で実現されたとは言えないのは明らかである。親会社の赤字補填なしでは、存在出来ないクラブばかりだ。親会社丸抱えの体質は、日本リーグ時代とは何ら変わっていない。今のJのチームの実体は、まさにクラブの仮面を被った実業団そのものだ。

今後ますます減少する企業側のメリット

    ここで、企業経営という視点から企業スポーツの問題を考えてみたい。バブルの崩壊、日本的経営の崩壊などで、多くの日本企業はグローバルスタンダードに対応したアメリカ型企業経営に移行して、賢明に生き残りを図ろうとしている。ますます、企業の財務体質の透明化、利益の追求、経営のスリム化、株主への利益還元などが要求されていく。そうなったときに、企業がこれまでのようにスポーツ組織を福利厚生活動の一貫として維持していくことはますます難しくなる。特に、サッカーなどの金のかかるチームスポーツで、それも観客動員が2,000人にも満たないチームに、年間数億もの資金を投入することなど、経営陣は見過ごすことは出来なくなるだろう。

    これを象徴しているのが、サッカーLリーグの崩壊だ。チーム維持に2-3億かかる上、観客動員も一試合あたり数百人では、資金を出す企業にとって何のメリットもない。これまで、そうした運営が続いたこと自体が不思議なくらいだ。宣伝効果だけでいえば、チーム・スポーツよりマラソンなどの個人スポーツの方が遙かに効率が良いはずだ。スケートの清水選手をサポートするNECなどのケースが良い例だ。

今後は、親企業の業績に関わらず廃部となるチームが出る?

    宣伝効果もない、また社員の士気向上などの福利厚生の効果も薄い、スポーツ活動に資金を拠出することを、企業をとりまく投資家たちが認めることは出来ないだろう。そんな金があるのなら、株の配当金をもっと出せ、と言いたくなる。実際、サッカーファンという立場を離れてみると、私がサポートするJFLの本田技研など、よくJFLに所属するチームに年間数億円もの資金を出すものだと不思議に思うくらいだ(どうせ、投入するならもっと有効に使えと言いたくなるが、それはまた別の機会に)。

    ということは、今後、母体企業の経営が順調であっても、実業団形式のスポーツ活動を中止するケースが出てくるだろう。また、親企業に外国資本が導入された時なども、危ない。

    残念ながら、これまでの実業団スポーツという形が消滅、衰退していくのは間違いない。しかし、だからといった企業のスポンサーなしにスポーツ組織を運営していくのが、まだまだ難しいのも事実である。それには、企業が積極的なスポーツ活動への投資を喚起出来るような新しいシステムや環境を用意する必要がある。(次回へ続く)

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